米国務長官がイラク訪問、クルド人指導者と会談
(CNN) ケリー米国務長官は24日、イラク北部のクルド人自治区アルビルを訪問し、自治政府を率いるバルザニ議長と会談した。ケリー長官はCNNとのインタビューで、イラクは挙国一致政権を樹立するべきだと主張し、バルザニ氏も協力的な姿勢を示したと述べた。
イラクではイスラム教スンニ派武装組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が北部から首都バクダッド方面へ侵攻を続け、シーア派主導のマリキ政権を脅かしている。バルザニ氏は23日、CNNとのインタビューで「イラクは崩壊しつつある」と述べ、クルド人独立のチャンスが到来したとも話していた。
ケリー長官はインタビューでクルド自治政府の指導体制と経済政策を称賛し、「イラク全体が見習うべきだ」と語ったものの、クルド人独立の可能性には言及しなかった。
一方で、今回のイラク訪問で会談した各勢力の指導者は「このまま宗派間対立を続けるわけにはいかない」との認識を示していると指摘。「言うだけなら簡単なこと。私もすべての発言をうのみにするつもりはない」としたうえで、「指導者らが発言通りに行動すれば、挙国一致政権を樹立できる可能性はある」と語った。