米国務長官がイラク訪問、クルド人指導者と会談
米国はイラクに軍事顧問の派遣をはじめとする支援を表明し、軍事介入の可能性も検討しているが、ケリー長官は「イラクにこれまでとは違う新たな統一政府が確立しない限り、支援を成功させることは非常に難しい」と強調した。
米国の対イラク政策を巡っては、判断の遅れが紛争激化を招いたとの批判が上がっている。またオバマ米大統領が昨年、シリアへの空爆を予告しながら踏みとどまったことにより、同国を拠点とするISISの勢力拡大を許してしまったとの議論もある。
ケリー長官はインタビューでこうした説を否定し、「シリア空爆を実施しなかったのは、より良い解決策が浮上したからだ」と主張した。
米国は当時、シリアのアサド政権が化学兵器を国際管理下に置くと表明したことを受けて空爆計画を撤回した。化学兵器禁止機関(OPCW)は23日、シリアが申告した化学兵器の国外搬出が完了したと発表している。ケリー長官はこれを「非常に重要な成果だ」と評価した。