新たな米統合参謀本部議長を近く発表、候補は海兵隊司令官ら
ワシントン(CNN) 米政府高官は30日までに、オバマ大統領が今週にも米軍制服組トップの統合参謀本部の新たな議長を発表する見通しであることを明らかにした。28日に発表との観測も当初あった。
複数の政府当局者によると、後任の最有力候補は海兵隊のジョセフ・ダンフォード司令官(大将)で、対抗馬は空軍のマーク・ウェルシュ参謀総長(大将)となっている。
ただ、昨年10月に司令官に就任したダンフォード氏は続投を望み、議長就任への打診を当初断ったとの見方もある。同氏は海兵隊司令官に昇進する前、アフガニスタンで国際治安支援部隊(ISAF)の司令官を務めていた。
ウェルシュ参謀総長については、空軍の主要な兵器開発計画のコスト上昇問題で連邦議会としこりが生じた経緯があることから、上院軍事委員会での人事承認審議が難航するとの観測も出ている。同氏は、在欧州空軍司令官から参謀総長に転じていた。
軍事問題で大統領に助言を与える責任者となる統合参謀本部議長の任期は2年。新たに選ばれた議長は来年の米大統領選で当選した新大統領にも仕えることになる。現職はマーチン・デンプシー議長で退役の予定。
また、副議長のジェームズ・ウィネフェルド海軍大将も退役し、後任が発表される見通し。ただ、ホワイトハウスと連携して最近実施した秘密裏の対テロ作戦や人質救出作戦での功績への評価が高く、留任を求められる可能性もあるとしている。