米大学銃撃事件でオバマ氏会見 進まぬ銃規制強化に憤り
ワシントン(CNN) 少なくとも10人の死者を出した米オレゴン州のコミュニティー・カレッジ銃撃事件で、オバマ大統領は1日にホワイトハウスで記者会見し、こうした事件が何度も繰り返されながら銃規制強化が実現できない現実に強い憤りと苛立ちを示した。
記者会見でオバマ大統領は、「米国では政治的選択により、数カ月おきにこうした事態の発生を許してきた」と強調した。銃乱射事件を受けてオバマ大統領が記者会見するのは、就任以来、これで15回目になる。
「同情や祈りだけでは不十分だ。それだけでは心痛や悲しみや怒りに応えることも、こうした大量殺人の再発を防ぐこともできない」と大統領は述べ、銃規制法の刷新のために「政治の変革」が必要だと訴えた。
さらに、「これほど大量の犠牲者が出る銃撃事件が数カ月ごとに起きるのは、先進国の中では米国のみ」だと指摘。「こうした事件の発生も、報道も、私の記者会見も日常茶飯事になった。私たちは感覚がまひしている」と苛立ちを示した。
オバマ大統領は2012年にコネティカット州で起きた銃乱射事件を受けて銃規制法の強化を目指したが、銃愛好家団体や野党共和党の反対に遭って挫折した経緯がある。
大統領は「これは私一人ではできない」と述べた上で、国民一人ひとりが政治家に圧力をかけて銃規制を強化させる必要があると訴えた。
ただ、具体的な改正法案の再提出については言明しなかった。オバマ大統領が2017年1月までの任期中に何らかの法制化を実現できる可能性は低いと見られている。