米ジョージア州で死刑執行 ローマ法王は中止要請
(CNN) 米ジョージア州で30日午前、不倫相手に夫を殺害させたとして死刑を言い渡されていたケリー・ギセンデーナー死刑囚(47)の刑が執行された。ローマ法王フランシスコは同州の赦免審査委員会に、死刑の中止を要請する書簡を送っていた。
死刑執行は29日午後7時に予定されていたが、弁護士らが連邦最高裁への複数の申し立てにより救済を求めたため延期された。申し立てはすべて却下された。
ジョージア州で女の死刑囚が処刑されたのは70年ぶり。ギセンデーナー死刑囚は1997年、不倫相手の男に夫の殺害を依頼したとして殺人罪に問われ、死刑を言い渡された。実行犯の男は司法取引に応じて終身刑となった。
弁護側は、同死刑囚の刑だけが不当に重いと主張していた。ジョージア州のディール知事には、死刑中止を求める支援者ら9万人以上の署名を集めた嘆願書が送られた。
法王は代理人から赦免審査委員会への書簡を通して減刑を呼び掛けたが、同委員会は28日夜、赦免を却下する判断を下した。委員らが法王の書簡を読んだかどうかは不明。報道担当者は「会議の内容は非公開」としてコメントを避けた。