カストロ氏死去 オバマ氏は「歴史が評価」、トランプ氏は「独裁者」
(CNN) キューバのフィデル・カストロ前国家評議会議長が死去したことを受け、各国首脳らが弔意を示すなか、米国のオバマ大統領はカストロ氏が世界に与えた影響は歴史が判断するだろうと述べた。一方、ドナルド・トランプ次期大統領は「残虐な独裁者」が死去したなどと述べた。
米国とキューバは長年にわたり対立していたが、オバマ政権下で国交を回復。オバマ大統領は今年に入りキューバを訪問していた。
オバマ大統領はカストロ氏の遺族に弔意を伝えるとともに、キューバの人々に友情の手を差し出すと述べた。オバマ氏はまた、「フィデル・カストロ氏が、人々の人生や国の行方をさまざまに変えたことを思い出し、キューバと米国にいるキューバ人が強い感情にとらわれていることだろう」と指摘。カストロ氏が周囲の人々や世界に与えた巨大な影響は歴史に記録され、歴史が判断するだろうと述べた。
一方、トランプ氏は、カストロ氏を「残虐な独裁者」だったとして非難。ツイッターで、「自国民を60年近くにわたって迫害した独裁者が死去した」と指摘。カストロ氏の遺産は、想像を絶する苦痛や貧困、基本的人権の否定などであるとし、今後はキューバの人々が自由な世界で暮らしていけるよう希望するなどと述べた。
トランプ氏は米国とキューバとの国交回復について、批判的な立場を取っている。