トランプ米大統領、NAFTA再交渉を表明
ワシントン(CNN) トランプ米大統領は22日、カナダ、メキシコの両首脳と近く会談し、両国と結んでいる北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉を始めると表明した。ホワイトハウスでの式典で語った。
すでにメキシコのペニャニエト大統領、カナダのトルドー首相とそれぞれ会談する日程が決まっているという。
NAFTAの見直しは、トランプ氏が掲げてきた主要な公約のひとつ。ただ再交渉に向けて議会やカナダ、メキシコ両国を説得することは容易でないとの指摘もある。
オバマ前大統領もかつて選挙戦ではNAFTAを強く批判したが、近年はカナダ、メキシコを含め12カ国が参加する環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉を積極的に進めていた。
一方、トランプ氏はTPPについても反対を掲げ、就任後さっそく離脱を表明している。
トランプ氏はまた、不法移民対策としてメキシコ国境に壁を建設し、その費用を関税などの形で同国に負担させるとも主張してきた。現状でこのような税を課すことはNAFTA違反となる。
NAFTAからの脱退や再交渉は、他国から関税引き上げなどの報復措置を招く恐れもある。そうなれば国内の消費者にとっては輸入品の値上がり、企業にとっては主要な外国市場へのアクセスを失うなどの影響が出るとみられる。