「戦争はアフリカに向かう」、中東から敵移動 米共和党重鎮
ワシントン(CNN) 米共和党の重鎮、リンジー・グラハム上院議員は20日、連邦議会議事堂で記者団に対し、対テロ戦争が形を変え、アフリカでの軍事作戦が増えることを米国民は想定すべきだとの認識を示した。
グラハム氏は「戦争はアフリカに向かっている」と指摘。「戦争は形を変え始めている。われわれが中東で敵を制圧するにつれ、敵は移動していく。彼らが戦いをやめることはない」と述べた。これまで比較的平穏だった場所で対テロ戦争が激化しているとの見方も示した。
グラハム氏は今回の発言に先立ち、マティス米国務長官と会談していた。また先日には、西アフリカのニジェールで米軍要員4人が過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の戦闘員に襲撃され、死亡する事件があった。
グラハム氏はまた、「交戦規定は変化していく」とも言及。米国の対テロ作戦へのアプローチはより積極的になっていくと説明した上で、テロ組織の成員を発見した場合、直接の脅威を及ぼしていなくても殺傷力のある武器を使用できるようになるとの見方を示した。
さらに意思決定の権限についても、ホワイトハウスから現場に移ることになると付言。トランプ米大統領が発表した対アフガニスタン計画での方針と同様の考えを示した。トランプ氏は8月、「ワシントンから細かく管理しているようでは戦闘に勝つことはできない」と述べていた。