米司法省、フェンタニル密売で中国籍の2人を起訴
ワシントン(CNN) 米司法省は19日までに、死を招くこともあるフェンタニルやフェンタニル類似薬の違法製造と密売にかかわったとして、中国籍の2人を起訴したと発表した。
フェンタニルはヘロインの50倍もの作用があり、米疾病対策センター(CDC)によれば、フェンタニルや類似薬物のために命を落とした米国人は2016年だけで推定2万人に上る。
司法省の発表によると、起訴されたのは中国籍のシャオビン・ヤン(40)、チアン・チャン(38)の両被告。インターネットや闇サイトを使って米国向けにフェンタニルを販売していたとされる。
買い手の多くはフェンタニルについての知識がほとんどなかったり、純度の極めて高い薬物だとは知らなかったりするまま購入していたという。
2人は密売の痕跡を隠すため複数の人物になりすまし、利益が中国へ送金されていることも隠そうとしていたという。
フェンタニルの成分に手を加えれば、米国や中国で禁止されていないフェンタニル類似薬を生成できることに目を付け、新種のフェンタニルが禁止されるとすぐに新しい類似薬を開発して摘発を逃れていたとされる。
捜査当局はミシシッピ州とノースダコタ州での捜査を通じて2人に行き着き、中国にある化学薬品工場も突き止めた。