ハワイの火山、警戒レベル引き上げ 航空機に支障の恐れ
ハワイ・パホア(CNN) 米ハワイ州ハワイ島で続くキラウエア火山の噴火で、噴煙が3600メートルを超す高さにまで噴き上がり、当局が住民や航空機に警戒を呼びかけた。
キラウエア火山は今月3日に噴火した。米地質調査所(USGS)は15日、警戒レベルを「レッド」に引き上げて差し迫った大規模噴火の恐れがあると警告、航空機にとって非常に危険な状況にあると指摘した。15日に火山灰の放出が強まった理由は分からないとしている。
今回の噴火では、これまでに21カ所で亀裂が生じ、溶岩や有毒ガスの二酸化硫黄が噴出している。ハワイ郡当局は、一部地域では有毒ガスが危険なレベルに達していると述べ、窒息や呼吸困難などの症状を引き起こす恐れもあると指摘。もしも異変を感じたらすぐにその場を離れ、医療機関を受診するよう住民に呼びかけた。
21カ所の亀裂のうち、17番目の亀裂は最も大きく、溶岩が30メートルを超す高さにまで噴き出している。
住宅地を襲った溶岩は民家や車両を次々にのみ込み、これまでに少なくとも37棟の建物が破壊された。
溶岩や有毒ガスに加え、大規模噴火にも警戒する必要がある。火口内の溶岩湖は今月2日以来、沈下を続けており、水蒸気爆発が起きる可能性が高まっている。
ハワイ火山観測所の専門家によると、水蒸気爆発は予測が極めて難しく、何の兆候もなく起きる恐れもある。