NY州裁判所、トランプ大統領に200万ドルの支払い命令
(CNN) 米トランプ大統領の陣営が同氏の財団を通じて集めた寄付金を選挙運動のため不正に使用したとしてニューヨーク州司法長官に訴えられた裁判の和解の一環として、同州の裁判所は7日、トランプ大統領に対し、慈善団体に200万ドル(約2億2000万円)を支払うよう命じた。
同裁判所のサリアン・スカープラ裁判官は、トランプ陣営が2016年1月にアイオワ州デモインで、トランプ財団の名目で寄付金集めを行い、集まった資金をトランプ氏の政治キャンペーンのために流用したと指摘、これが同財団に対するトランプ大統領の信認義務違反に当たると認定した。
ニューヨーク州司法長官は、トランプ氏と同氏の子どもたちが同州の非営利団体の役員になることを禁じることも求めていたが、裁判官はこの請求は認めず、トランプ大統領に懲罰的損害賠償の支払いを命じる訴えも退けた。
この裁判では、ニューヨーク州司法長官が2018年6月、大統領と3人の子どもが選挙資金法に違反して、トランプ財団に適用される非課税措置を悪用したとして提訴した。
同財団は昨年12月、司法の監視の下で解散し、今年10月には双方の弁護団の間で和解が成立。トランプ大統領に支払いを命じる額については裁判官が決定することで合意していた。