患者の同意なく子宮摘出、不必要な手術行った疑いで医師を逮捕 米
(CNN) 米バージニア州の医師が、患者の同意なく子宮摘出などの不必要な手術を行っていたとして、不正診療や診療に関して虚偽の説明を行った容疑で逮捕された。
宣誓供述書によると、逮捕されたのは医師のジャベード・パーウェイズ容疑者(69)。患者に対して不必要な手術を行っているという情報が病院の職員から寄せられ、米連邦捜査局(FBI)が昨年9月から捜査を行っていた。
調べによると、患者のうち1人は2012年にパーウェイズ容疑者から、検査の結果、前がん細胞が見つかり、子宮摘出が最善の措置だと告げられた。しかし患者は体への負担が少ない措置を希望し、卵巣摘出のための腹腔鏡手術を受けることに同意したと認識していた。
ところが麻酔から目が覚めると、パーウェイズ容疑者が子宮の全摘出手術を行い、その過程で膀胱(ぼうこう)に穴を開けていたことが判明。それが原因で患者は敗血症を発症し、6日間の入院が必要になった。
別の患者は2011年~14年にかけて子宮内膜症や子宮外妊娠でパーウェイズ容疑者の診察を受けた。14年に不妊治療を受けるため別の医師を受診したところ、卵管が焼け焦げた状態になっていて、自然な妊娠はできないと告げられた。
これとは別に、パーウェイズ容疑者は少なくとも8件の医療過誤訴訟を起こされている。原告側は、同容疑者が不必要な措置を正当化するためにカルテを改ざんし、1日に最大で30回もの手術を行っていたと主張。同容疑者の低水準の治療のために、少なくとも3人が回復不可能な損傷を負い、2人が生命を脅かされる損傷を負ったと訴えている。
パーウェイズ容疑者は、過去にもバージニア州内の病院で行った手術が不必要だったとして問題にされたことがあった。