マスク着用指示、「なるべく強い姿勢で」 ファウチ氏が州知事らに要請
(CNN) 米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は17日、新型コロナウイルスの感染対策をめぐり、「なるべく強い姿勢」で住民にマスク着用を促すよう州知事や市長に要請した。
ファウチ氏はこの日、米商工会議所のビデオ会合に参加。他人と距離をとる「ソーシャル・ディスタンシング」は重要な感染抑止策だが、外出する人が増えた現在の状況では徹底は難しい場合があると指摘した。
その理由として「皆さんが自分たちの生活を送っていて、国が活動を再開しようとするなら、他人との接触は避けられない」と説明。このためマスクが非常に重要になり、あらゆる場所で着用すべきだと訴えた。
ファウチ氏はまた、米国民はマスクを着用しないことで、実際は国の再開を遅らせる結果を招いていると指摘し、「我が国の独立心」は尊重するものの、今回ばかりは事情が異なると述べた。
そのうえで、国が非常に深刻な状況にある今、地域社会の団結が欠かせないことを理解する必要があると強調し、「この点をもっと多くの人に理解してもらえれば、マスクを着けようとする人が増えるのではないか」と期待を示した。
現場の施策に関しては、「なるべく強い姿勢で住民にマスク着用を促すよう、州や市、町の指導者に求めていく」との方針を示した。
ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、米国で16日に報告された新規感染者は7万7255人に上り、2日前に記録した過去最多を更新した。世界保健機関(WHO)も17日、これまでで最多となる23万7743人の感染が過去24時間に報告されたと発表した。