変異株の感染拡大に懸念、再びマスク着用の勧告も 米国
一方、モデルナは29日、研究室での実験の結果、同社のワクチンはデルタなどの変異株に対しても作用することが分かったと発表した。この研究では、被験者8人から2回目の接種を受けた1週間後に採取した血清サンプルを利用した。
しかし世界保健機関(WHO)によると、新型コロナウイルスはワクチンをしのぐ勢いで拡散している。ワクチンを接種していない人の間でウイルスが拡散する期間が長引くほど、より問題の大きい変異株が出現する可能性は高くなる。
「ガンマ」と呼ばれる新しい変異株は、ワクチンや抗体治療に対する耐性が高いことが分かっている。WHOは先週、たとえワクチン接種を完了した人であっても、新型コロナの感染率が高い場所ではマスクを着ける必要があると勧告した。
米国では多くの州でマスク義務付けが解除されており、秋の新学期に向けて再びマスク着用を義務付ける措置は講じていない。ニュージャージー州のフィル・マーフィー知事は28日、「地区がマスク着用指示を決定しない限り」、マスク着用は求めないと説明。ただし状況が悪化すればその方針が変わることもあり得るとした。