米国のコロナ件数横ばい、専門家は冬に向かって良い前兆ではないとの見方
ワクチン接種をしない人と、他人のいる屋内でマスク着用の勧告にあらがう人があまりに多い状況では、直近ほどの高水準には至らなくても、感染が急増する恐れがある。また、現在感染件数が増えている地域以外でも感染が広がる可能性がある。
ミネソタ大学感染症研究政策センター(CIDRAP)のマイケル・オスターホルム所長は「今後数週間で何が起こるか分からない」としながらも、良い状況になるとは感じられないと述べた。
ワシントン大学で新型コロナウイルスの流行を開始時から追っている疫学者のアリ・モクダド氏は、感染件数が増加していると言及した上で、感染を防ぐツールや素晴らしいワクチンが十分あるにもかかわらず人々はそれを活用しようとしないと指摘した。
モクダド氏は、フロリダなどの州は今、安全だと錯覚していると語る。フロリダ州は高齢者人口が多く高齢者がワクチンを接種する一方、若い人々は新型コロナウイルスに感染したので、新型コロナウイルスにとって感染する人間がいなくなった状況にあるとの見方を示す。
ただ、いずれの集団も免疫が低下しつつあり、「冬はフロリダ州に大勢の人々が訪れ、感染が再び始まる。我々は高度に互いにつながっている」と語った。