ベビーカーを押していた20歳女性、銃撃され死亡 DV被害者か 米NY
ニューヨーク(CNN) 米ニューヨーク市マンハッタンのアッパーイーストサイドで6月29日夜、ベビーカーを押して歩いていた20歳の女性が至近距離から頭部を銃撃されて死亡した。警察が明らかにした。
当局はドメスティックバイオレンス(DV)事件とみて捜査しており、重要参考人を特定して行方を追っている。生後3カ月の乳児にけがはなかった。
捜査関係者がCNNに語ったところによると、死亡した女性はこの子どもの母親だったとみられる。女性は近くにある女性用シェルターに一時的に身を寄せていた。
女性は現地時間の午後8時20分ごろ、ベビーカーを押して歩いていたところを、近づいてきた男に頭部を撃たれた。男は徒歩で現場から立ち去った。
ニューヨーク市のエリック・アダムス市長は29日の記者会見で、今回の事件について「この国の問題がいかに家族に影響を与えているかを見せつけている」と述べ、「銃の過剰飽和状態、我々の刑事司法制度を繰り返し離脱する危険人物」に言及した。
市長は30日午前、捜査当局の見方として「無差別の銃撃ではなかった」「被害者が狙われた」と説明した。
子どもの年齢や女性の境遇についてはDV事案報告書に記載されていた。報告書には、女性の氏名や交際相手の男性の氏名、事件当時は一緒にいなかったもう1人の子どもの名前もあった。
30日の時点で容疑者は逮捕されていない。
米国ではニューヨーク州のスーパーマーケットやテキサス州の小学校などで大勢の犠牲者を出す銃乱射事件が相次ぎ、全米で銃暴力に対する政治的関心が高まっている。