火災で航行不能のクルーズ船、トイレがあふれ食料配布でトラブルも

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(CNN) 乗客乗員4200人あまりを乗せたクルーズ船「カーニバル・トライアンフ」が、メキシコ湾を航行中に火災を起こして航行不能になった事故で、運航会社のカーニバル・クルーズラインは13日、同船がアラバマ州モービルの港に曳航されると発表した。

同運行会社によると、トライアンフは10日午前、米テキサス州ガルベストンに戻る途中でエンジンルームから出火し、メキシコ北部のユカタン半島沖約240キロの地点で航行不能になっていた。

カーニバル社は船の到着に備え、100台近いバスを手配し、ニューオーリーンズのホテルに1500室を超える客室を予約。また、出発地に近いヒューストンまで乗客を届けるため、チャーター機を複数手配したという。

だが船内の状況は混乱しているようだ。ある乗客の家族によれば、乗客は食料などをもらうための行列に最大で4時間も並ぶ羽目になったほか、早い者勝ちで配布が行われたため、列の最後尾にいた人はパンと調味料しかもらえなかったという。乗客の間では配布をめぐって口論も起きた。

また、トイレは一部しか機能せず、待ちきれない人は医療用ゴミ袋を使って用を足しているという。

乗客らによれば停電によって船の排水システムが動かなくなり、下水が廊下や客室にあふれ出す状態に。空調設備も動かなくなり、乗客は涼しい空気を求めてデッキに出ているという。

カーニバル社の客船が火災を起こしたのはこれが初めてではない。2010年にも別の船が太平洋上でエンジン室から出火。トイレがあふれるなど「今回とまるで同じ状態だった」と、この時の乗客は言う。

カーニバル社は事故を起こした船の乗客に料金を全額返金するほか追加で500ドル、帰りの交通費などを負担。無料で別のツアーに招待するとしている。だがある乗客の家族は「2度と同社の船に乗る気にはならないだろう」と語っている。

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