給食で学力向上・出席率アップ、成果挙げる貧困層向けプログラム インド
同財団のチャンチャラパティ・ダサ副会長によれば、給食の提供は様々な波及効果を生んでいるという。入学率が約20%増加したほか、出席率も改善した。子どもたちの健康状態も良くなり、学力も向上したという。
ダサ氏は「もし子どもたちが教室でおなかを空かせていたら、その子は十分な教育が受けられないだろう」と語る。
こうした大量の食事を用意するのは普通の調理場では難しい。そこはまるで工場のようで百万人を超える子どもたちのために新鮮な食事が大量生産されている。特注の炊飯器は15分で1000人分のご飯を炊くことが出来る。印刷機のような機械では丸く焼いた薄いパン「チャパティ」を1時間に4万枚調理できるといった具合だ。午前8時には食事を保温出来るように設計された特注車両で配達する準備が整うという。
同財団が気を使うのは調理過程の効率化だけではない。
ダサ氏は「インドでは500キロも移動すれば異なった文化、異なった言語、異なった食習慣にぶつかる。そのため、現地の文化的な要望や味付けにも気を使っている」と説明。「子どもたちに対しては尊厳を持って接したい。『あなたは貧しい子どもだから、私たちが出したものは何でも食べなさい』というのではなく、現地の子どもたちの要望に沿って調理法やレシピを考えたい」と付け加えた。