レバノン首都のヒズボラ本拠地で爆発、負傷者53人
ベイルート(CNN) レバノンの首都ベイルート南郊で9日朝、車に仕掛けられた爆弾が爆発し、50人以上の負傷者が出た。イスラム教シーア派組織ヒズボラの本拠地を狙った攻撃とみられる。
ヒズボラ系のテレビ局アルマナルが同国保健相の話として伝えたところによると、この爆発で53人が負傷し、9日午後の時点で13人が入院中だが容体は安定している。病院関係者によれば、ガラスの破片による軽傷が大半を占めた。
国営通信NNAによると、爆発はスーパーマーケット近くの駐車場で起き、近隣の建物の窓が割れたりバルコニーが損壊したりした。アルマナルは複数の車が炎上し、黒い煙が立ち上る現場の光景を伝えた。現場を視察した内相が群衆から物を投げ付けられ、逃げ出したとの情報もある。
隣国シリアの内戦ではアサド政権がヒズボラからの援助を受け、反体制派から国境近くの要衝クサイルを奪還するなど勢いを増している。レバノンではこれに対し、シリア反体制派を支持するスンニ派が強く反発。宗派間の緊張が高まっている。