プーチン大統領、ソチ五輪は同性愛者も歓迎
(CNN) ロシアのプーチン大統領は28日、来年2月に開かれる冬季五輪の舞台となるソチの別荘に国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長らを招き、ソチ五輪は性的指向を問わず、あらゆる人を歓迎すると語った。国営RIAノーボスチ通信が伝えた。
ソチ五輪を巡っては、今年6月にプーチン大統領の署名で成立した同性愛宣伝禁止法に対して各国で反発が広がっていた。こうした中でプーチン大統領は、「ソチでは参加者も観客も国籍や人種、性的指向に関係なく満足してもらえるように全力を尽くす」と表明したという。
同性愛宣伝禁止法は、同性愛関係の宣伝情報を未成年に伝えることを禁じる内容。当局は、同法に違反したとみなす外国人を拘束したり、国外退去させたりする権限を与えられている。
この法律に抗議して、各国でソチ五輪のボイコットを呼びかける運動が広がっており、米ポップ歌手のシェールさんは、同法を理由に大会への出演要請を断ったことを明らかにした。
プーチン大統領は9月に国営テレビのインタビューでも、ソチ五輪で同性愛者が差別されることはないと強調した。その一方で政府当局者は、同性愛宣伝禁止法は執行すると発言している。
IOCは8月の時点で「ロシア政府の最上層部から」、ソチ五輪に参加する選手や観客に同法が影響を及ぼすことはないとの確認を取ったと説明。オバマ米大統領も同月、米国がソチ五輪をボイコットすることはないと表明した。