メキシコの放射性物質強奪、6人が入院
(CNN) メキシコで放射性物質を積んだトラックが奪われた事件で、トラックが発見された付近に住む住民6人が被曝(ひばく)した恐れがあるとして入院していたが、6日に行われた検査の結果、全員被曝していないと判明し、間もなく退院することが分かった。
メキシコ国営メディアはイダルゴ州衛生当局者の話として、2日にメキシコ市近郊のテポハコで放射性物質コバルト60と医療機器を積んだトラックが奪われてから12時間の間に大人5人と16歳の少年の計6人がコバルト60と接触したようだと報じていた。
またメキシコ当局は5日、盗まれた放射性物質をすべて回収したと発表した。しかし、トラックを奪った犯人を発見したか否かについては明らかにしなかった。
トラックは5日夕方、医療目的で使用されていた放射性物質とともに奪われた場所から約40キロ離れた場所で発見され、トラックに積まれていた放射性物質もすべてトラックと同じ場所で発見された。
メキシコ当局は、強盗団は恐らく被曝しており、いずれ治療のために姿を現すとしているが、今のところ容疑者を拘束したとの明確な発表はない。しかし、入院中の6人に関する新聞報道によると、25歳の男性と16歳の少年が連邦警察に拘留されているという。拘束理由は書かれていないが、間もなく内務省が詳細を発表するとしている。
またこの2人の容疑者が入院中の6人の中に含まれているかも定かではなく、イダルゴ州政府筋もこの点について言及を避けた。