仏連続テロ 直前に容疑者同士が連絡、中止も検討か
(CNN) 先月パリで起きた連続テロ事件で、新聞社を襲った容疑者の1人が犯行直前、食料品店立てこもりの容疑者に連絡を取っていたことが分かった。また、新聞社襲撃は前日に中止が検討されていたことも明らかになった。いずれも17日付の仏紙ルモンドが仏捜査筋の話として伝えた。
それによると、1月7日に風刺週刊紙シャルリー・エブドの本社を襲った兄弟のうち、弟のシェリフ・クアシ容疑者が同日午前10時19分、パリ郊外からアムディ・クリバリ容疑者に文字メッセージを送っていた。クリバリ容疑者は同8日に警官を射殺し、9日にはユダヤ系食料品店に人質を取って立てこもった。
メッセージの内容は不明だが、ルモンドはこれらの事件が連動していたことを示す裏付けのひとつだと伝えている。
メッセージの送受信には携帯電話が使われた。クリバリ容疑者は13台の携帯電話を持ち、このうち1台はクアシ兄弟との通信専用だったとみられるが、同機から送信されたメッセージは全部で6通にすぎなかった。
また携帯電話の通信記録によると、シェリフ容疑者とクリバリ容疑者は7日午前1時までに直接会っていた可能性があるという。
クリバリ容疑者は立てこもり事件の最中、CNN系列局の記者との電話で、事件のタイミングはクアシ兄弟の襲撃に合わせたと話していた。
一方、捜査筋によると、シャルリー・エブドへの襲撃は前日、兄のサイド・クアシ容疑者がウイルス性胃腸炎の症状を示したため、いったん中止されかけたことも判明している。