北朝鮮初の女性戦闘機パイロット、金第1書記が視察
(CNN) 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)第1書記が同国初の女性パイロット2人の飛行演習を視察し、「朝鮮の英雄」「空の華」と呼んで2人をたたえた。
朝鮮中央通信によると、女性パイロットは涙を流しながら金第1書記の前で花束を受け取った。金氏は「崇高な革命精神と訓練を最優先する党の方針、最高司令官への忠誠心」のおかげで2人の単独飛行が成功したと指摘。2人が戦闘機を離発着させる演習の様子を見守った。
パイロット2人は「翼と勇気を与えられた」として涙ながらに感謝の言葉を伝え、「空の前線で金正恩第1書記を守るため、1000マイルの雲と1万マイルの炎を突き抜ける」と誓ったとされる。演習の実施時期は明らかにされていない。
この演習に使われていたのは旧ソ連時代の超音速戦闘機「ミグ21」か、同機の中国版となる「J―7」と思われる。ミグ21は1950年代に導入され、ベトナム戦争にも投入された。
北朝鮮の空軍は兵士11万人と戦闘機820機を擁するとされるが、戦闘機の中には1950年代のものもあり、どの程度使い物になるかは疑問だ。
約30機ある「ミグ29」は1980年代に当時のソ連から調達した。燃料不足や交換用部品の不足、古くなった機体を維持する必要性などから、年間に飛行できる時間は限られている。