同性愛者に差別的発言も モスクワの街で実験
(CNN) ロシアで同性愛カップルに向けられる差別的な視線を、1本のビデオが浮き彫りにした。同性愛者の権利を主張する活動家らがモスクワ市内での「実験」を撮影した。
実験では同性愛者役の男性2人が手をつないで街を歩き、リュックサックの中に隠したカメラで市民らの反応を撮影した。3分間のビデオの中で、カップルは心ない言葉を繰り返し投げつけられ、2回にわたって身体的な暴力を受けている。
2人は冒頭の場面で、米国の連邦最高裁が同性婚を憲法上の権利と認めた判決に言及。ロシアで同性愛者が受ける扱いとは大きな違いだと指摘した。
カップルとして市中心部の赤の広場などを歩く2人に、通行人らが「見てごらん、ゲイが2人歩いているぞ」「この国にはゲイが多すぎるな」と冷たい視線を向ける。「ロシアはどうなっているんだ」と嘆く人もいた。
白いTシャツに黒い短パン姿の男性が2人にわざとぶつかり、罵声(ばせい)を浴びせた。おびえて去っていく2人の背中に、あざけりの言葉が追い打ちをかける。