米国防長官がフィリピン訪問へ、南シナ海付近の基地も視察
ワシントン(CNN) 米国防当局高官は9日の記者会見で、カーター国防長官がフィリピンを訪問すると発表した。訪問先には、中国が領有権問題で周辺諸国と対立する南シナ海に近い基地も含まれている。
フィリピンは最近、米国との防衛協定の一部として、米軍が将来、国内5カ所の基地に暫定部隊を駐留させることに同意した。米国が軍事予算を投入して基地の施設を改修する。
カーター氏はこれら5カ所のうち2カ所に立ち寄る予定。その一方は、中国が領有権を主張して施設建設などを進める南シナ海のスプラトリー諸島から約160キロの位置にある。
カーター氏の訪問は中国に対するけん制かとの問いに対し、同高官は「我々がこの地域の平和と安定に取り組んでいるというメッセージであり、米国の安全保障の要として南シナ海を重視しているというメッセージだ」と強調した。
カーター氏はフィリピンのほかインドを訪れ、さらに中東のアラブ首長国連邦(UAE)とサウジアラビアを歴訪する。サウジアラビアでは湾岸諸国の首脳会議に出席する予定だ。