拉致された「麻薬王」の息子、解放を確認 メキシコ
メキシコ市(CNN) メキシコの「麻薬王」として知られるホアキン・グスマン受刑者の息子、へスース・アルフレード・グスマン氏が拉致された事件は、22日までに同氏の解放が確認された。複数の情報筋がCNNに語った。
メキシコ政府内部のある高官が解放を確認し、グスマン一家に近い情報筋は同氏が西部シナロア州にいると語った。同国のジャーナリストがグスマン一家内部の情報筋の話として語ったところによると、同氏は20日に解放された。
へスース・アルフレード氏は、グスマン受刑者と最初の妻との間に生まれた息子2人のうちの1人。15日に中部ハリスコ州のリゾート地、プエルトパジャルタのレストランで武装集団に拉致された。7人のグループがレストランに押し入り、同氏ら6人を連れ去ったという。
当局者らは、グスマン受刑者が率いる同国最大級の麻薬組織「シナロア・カルテル」と対立する新興の「ハリスコ新世代カルテル」による犯行との見方を示している。
グスマン受刑者は今年初めにメキシコ当局に拘束され、米国が身柄引き渡しを求めている。同受刑者は獄中から、シナロア・カルテルの勢力維持に努めているとされる。
へスース・アルフレード氏は兄や異母弟とともにシナロア・カルテルにかかわっているとみられる。捜査状況を知る情報筋によると、同氏は組織の新たな指導者の1人とされてきたが本人にその自覚はない。パーティーざんまいの日々を送り、油断につけこまれて拉致された可能性があるという。