サウジ主導のイエメン空爆、市民30人死亡
フーシの支配下にある国防省の広報は、イエメン全土で1日に500回を超す空爆が行われていると述べ、「サウジがイエメンに対する攻撃をエスカレートさせ、市民が標的となってサウジ侵攻の代償を負わされている」と語る。
9月はこの1年半で最悪の犠牲者が出ている。先週は首都サヌア郊外で農家が井戸を掘る作業をしていたところを空爆され、民間人少なくとも64人が死亡した。
12日にはサーダ州の空爆で民間人少なくとも17人が死亡、23人が負傷。その前日にもサーダ州とハッジャ州で民家が空爆されて子ども9人を含む民間人31人が死亡、38人が負傷していた。
イエメンの人道危機も深刻化しつつある。ユニセフによれば、昨年だけで5歳未満の子ども約1万人が予防可能な疾患のために死亡した。栄養不良の子どもは150万人に上り、うち37万人は重度の急性栄養失調に陥っているという。
経済インフラにも打撃が広がり、首都サヌアの政治家によれば、少なくとも430の工場や企業がサウジ軍の空爆で破壊された。9月だけでも17工場が攻撃され、民間人67人が死亡したという。
国連は、イエメン内戦の死者を少なくとも1万人としているが、実際の死者はこの数字を大幅に上回るとみられる。