イラク、ISIS支配地域の「55%を奪還」 ライス補佐官
(CNN) 米国のライス大統領補佐官(国家安全保障担当)は27日、CNNとのインタビューで過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の掃討作戦について語り、イラク治安部隊はすでにISIS支配地域の半分以上を奪還したとの見方を示した。
ライス氏によると、イラク治安部隊は米軍が主導する有志連合の支援を受けて北部モスルを包囲し、市内への進攻を始めている。同国では2014年にISISが制圧した都市や集落のうち、これまでに約55%が奪還されたという。
シリアでも、ISISが首都と称する北部ラッカを孤立させ、奪還するための作戦が始まっている。
ライス氏はモスルとラッカの奪還に自信を示す一方、地域全体からISISを完全に排除するのは「非常に困難な戦いになる」と強調。「ISISは数年前からここに陣取り、守りを固めてきた。手早く退治するというわけにはいかない」としたうえで、「やがては成功すると確信し、治安部隊を根気強く支援している」と述べた。
またラッカについては、住民の大多数をイスラム教スンニ派のアラブ人が占めるのに対し、奪還作戦にはクルド人部隊も加わるなど、「複雑な事情が絡んでいる」と指摘した。