モスル奪還作戦、イラク軍が空港制圧
(CNN) 過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に支配されたイラク北部モスルの奪還を目指すイラク軍は、24日までに市内の空港を制圧した。
制圧作戦は数時間で終了し、現在は治安部隊によって完全に掌握されているという。インフラはかなりの部分が破壊されていた。
空港は2014年にISISに占領された。CNNの取材では、ISISは滑走路を利用されるのを怖れて破壊行為を行ったという。
イラク軍は1月にモスル市の東側の解放を宣言。19日には西側を奪還するための新たな攻撃を開始している。
空港はモスル市内の広大な区域を占めており、イラク軍にとって象徴的かつ重要な標的だった。この区域はイラク南西部からモスルに入る場合の通過点にあたる。イラク軍が市内を流れるチグリス川の西岸にある地域を奪還したのはこれが初めてだ。
イラク軍の報道官によれば、空港近くにあるISISの武器庫やかつての司令部、兵舎も制圧された。
ただし、モスル東部の奪還には3カ月以上を要したことから、西部の制圧にもしばらく時間がかかるとみられる。戦闘はこれまでになく激しいものになるだろうと、イラク軍の幹部たちは言う。
細い路地が縦横に走るモスル旧市街は軍用車両では通行できない。旧市街には今も推計65万人の市民が取り残されており、人権団体からは、重火器を使えば多数の犠牲者が出ると懸念の声が上がっている。