北朝鮮、武器取引で大規模な制裁逃れ 国連が実態を報告
16年には北朝鮮からアフリカ東部のエリトリアに向かう船が拿捕され、中国からエリトリアに輸送される予定だった軍事用通信機器約45箱が押収された。ラベルに記載されていた「グローコム」はマレーシアが本拠とされる会社で、報告書によれば、軍事用の無線機器などを専門に扱っている。
北朝鮮とマレーシアは比較的深い関係にある。マレーシアは北朝鮮に大使館を置く約30カ国のうちの1つ。マレーシア市民は唯一、ビザなしで北朝鮮に渡航できる。
グローコムや関連会社のIGSは、武器関連の取引を手がける北朝鮮企業パン・システムズ・平壌のダミー企業だと国連報告書は指摘し、同社が工作員や企業や海外の銀行口座で構成する巨大ネットワークを使って制裁をかいくぐっている実態を報告している。
報告書には、「異議がなければ」2月22日までに公表されるとあるが、今のところ公表されていない。