北朝鮮、五輪開幕前日に軍事パレード計画 各国外交官に招待状
(CNN) 北朝鮮が、来月行われる韓国・平昌(ピョンチャン)冬季五輪の開会式の前日に大規模な軍事パレードを計画していることが19日までに分かった。各国の外交官宛てに招待状が送付されたほか、衛星画像でも準備の様子をとらえているという。
CNNは、北朝鮮当局が複数の駐在武官に宛てた書簡とみられる文書の写しを確認。内容は当該の武官とその配偶者に対し、平壌で来月8日に開かれる祝賀式典への出席を案内するものだった。朝鮮人民軍の創設70周年を祝う行事だという。
北朝鮮の外交筋はCNNに、同国と関係を結ぶ国の駐在武官らが招待状を受け取ったことを明かした。
18日には北朝鮮の動向を分析するウェブサイト「NKニュース」が、平壌市内でパレードの準備を進めているとみられる衛星画像を公開。当該の用地ではパレードの実施に合わせて訓練が活発に行われると説明した。
来月9日に開幕する平昌五輪には北朝鮮も選手や応援団を派遣する予定。韓国統一省は今月17日、開会式で韓国と北朝鮮の選手が統一旗を掲げて合同入場行進すると発表した。
平壌での軍事パレードを通じ、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は国際社会に対し、平和的な対話への意思をちらつかせつつも軍事力や核能力は縮小していないことをアピールする形になりそうだ。
NKニュースの創設者、チャド・オキャロル氏は「五輪開幕のわずか1日前に軍事パレードを行えば、大半の国々から批判の声が上がるだろう。米韓が五輪閉幕後まで合同軍事演習を先送りする決定を下した後ならなおさらだ」と述べた。