韓国大統領、南北首脳会談に慎重姿勢 「せっかち」諫める
平昌(CNN) 韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は17日、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が提案している首脳会談について、検討するのは時期尚早との立場を示した。
北朝鮮からは平昌(ピョンチャン)冬季五輪の開会式に合わせて高位級代表団が訪韓し、文氏に正恩氏からの招待を伝えた。文氏は、双方が「適切な環境」をつくることによって会談の実現をはかるべきだと答えていた。
この日は平昌のプレスセンターで、記者団から首脳会談に応じる予定かとの質問を受け、慎重な姿勢を強調。「期待が大きく、気持ちにあせりが出ているようだ」としたうえで、「井戸からおこげを探すようなもの」と、せっかちな様子を表す韓国のことわざを引用した。
文氏は一方で、南北関係の進展が関係改善につながることを願っていると述べた。それがまた米国と北朝鮮の対話へ、さらには北朝鮮の非核化へとつながるよう期待すると語った。
同氏は北朝鮮が五輪に参加したことを高く評価し、南北合同チームが世界中に感銘を与えたと強調した。
ただ米国はこのところ、韓国の歓迎ムードに警戒感を募らせてきた。北朝鮮との関係改善を掲げてきた文氏にとって、首脳会談の実現は外交上の得点になるが、その一方で米国との不協和音が高まるという影響も懸念される。