北朝鮮、韓国大統領を非難 新たな米朝首脳会談関連で
(CNN) 北朝鮮の外務省幹部は27日、新たな米朝首脳会談に絡め両国間の秘密裏の接触などを示唆した韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領を非難する談話を発表した。
北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)が伝えた。文大統領は26日、北朝鮮当局者が3回目の米朝首脳会談に関連し「水面下で対話している」などと述べていた。文氏は2017年の大統領就任以降、米朝対話の仲介役を演じる動きを強めている。
今回の発言を受け、トランプ大統領と北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の最近の親書交換もあり停滞する米朝間の非核化交渉の再開をめぐる臆測も流れていた。
トランプ氏が大阪市で開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議への出席のため日本を訪問、その後訪韓する時機との関連性も注目されていた。
北朝鮮外務省のクォン・ジョングン米国担当局長は文大統領の発言を否定し、「あたかも米朝間の調停役かのように公に振る舞って自らのイメージ刷新を試みている」と非難。
米国に連絡する必要があるなら既に機能している同国との接触チャンネルを使うとし、「韓国を通して進めるようなことは全くない」と強調した。
トランプ氏は26日、今回の日韓訪問では金委員長とは会わず、「別の形」で同委員長と接触する可能性に言及。ただ、別の形の詳細には触れなかった。
北朝鮮や韓国との間の話し合いの経緯に詳しい米消息筋は26日、トランプ氏の訪韓で米朝交渉をめぐる前向きな動きが生まれることは否定。その上で、第3回米朝首脳会談の可能性に触れる韓国を非難した。トランプ氏の韓国訪問で金委員長との将来の首脳会談を準備する特定の計画もないと明言した。