トランプ米大統領、対北朝鮮制裁の強化望まず
ワシントン(CNN) 米国のトランプ大統領は11日、韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領とホワイトハウスで会談し、北朝鮮に対する制裁は継続するものの、強化は望まない意向を示した。
トランプ大統領は対北朝鮮制裁について「現時点で妥当な水準にあると思う」との認識を示し、「われわれは制裁を継続したい意向だ。率直に言って、大幅に強化する選択肢もあった」としたうえで、「それを望まなかったのは、私と金正恩(キムジョンウン=朝鮮労働党委員長)との関係があるからだ」と説明した。
この会談に先立ち金委員長は10日に平壌で開かれた朝鮮労働党中央委員会の会合で、「制裁で(北朝鮮を)ひざまずかせることができると勘違いして血眼になっている敵対勢力に対し、有効な打撃を与えなければならない」と発言していた。朝鮮中央通信は11日にこの発言を伝えた。
北朝鮮との和平協議についてトランプ大統領は、「段階を踏んで取り組むこともできる。だが現時点で話をしているのはビッグディール、すなわち核兵器の廃棄だ」と強調した。
この2週間の間に金委員長と連絡を取り合ったかどうかという質問に対しては、「それについてはコメントしたくない。だがわれわれの関係は非常に良好だ」と述べ、3度目の米朝首脳会談が行われるかどうかは金委員長が決めることだと語った。2月にベトナムのハノイで行われた米朝首脳会談は物別れに終わっていた。