タンザニア大統領が演説 「神の恩恵でウイルス克服」
(CNN) アフリカ東部タンザニアのマグフリ大統領は国民に向けた演説で、同国は「神の恩恵」により新型コロナウイルスを克服できたと述べた。
マグフリ氏は7日、首都ドドマの教会で演説。国民の祈りと医療従事者らの努力が良い結果を生んだと述べた。
礼拝に集まった人々がマスクを着けていないのは、同国が新型コロナウイルスを克服し、国民がもはや恐れていない証拠だとも語った。
マグフリ氏は先週、中心都市ダルエスサラーム市内の病院に残る新型コロナウイルス感染の患者はわずか4人になったと話していた。
同国は4月29日以降、新型コロナウイルス感染に関するデータを公表していない。世界保健機関(WHO)によれば、感染者509人、死者21人の発表が最後となっている。
WHOの地域担当者は、同国が礼拝施設を閉鎖していないことなどに懸念を示してきた。現地の米大使館は先月、感染の危険性は極めて高く、ダルエスサラーム市内の病院はパンク状態だと警告を発した。
しかしマグフリ氏は国民に、「悪魔のような」ウイルスはキリストの体内で生きられないと信じ、祈りでウイルスを追い払うよう呼び掛けた。さらに、陽性判定の増加は検査キットの欠陥が原因だと主張していた。
同国はすでに高校や大学の授業や国際線の運航を再開したが、小中学校の休校措置は続けている。