米エアビー、予約件数が急回復 年内上場も否定せず
ニューヨーク(CNN Business) 民泊仲介サイト大手の米「Airbnb(エアビーアンドビー)」は、米国内で先月後半からの予約件数が昨年を上回るなど、需要が急激に回復していることを明らかにした。
米国ではメモリアルデー(戦没者追悼記念日)の先月25日をはさんだ同17日から今月3日までの予約件数が昨年の同じ時期を超えた。
ただし今のところ、国内旅行の需要が中心だ。チェスキー最高経営責任者(CEO)によると、自宅から約320キロ圏内の車で行ける目的地が選ばれている。
チェスキー氏は米ブルームバーグとのインタビューで、新型コロナウイルス感染対策でリモート勤務が浸透した結果、1週間以上の予約が増えていると指摘。「在宅勤務はどこの家からでもできるという発想に変わってきた」と語った。
予約件数はポルトガルやドイツ、韓国でも増えている。
ただし、感染拡大の影響でいったん旅行業界全体に急ブレーキがかかったのは事実。同社の今年の収益は昨年の半分にとどまる見通しだという。
同社は先月、従業員の4分の1を削減した。予約が激減して物件を売りに出したオーナーもいる。
今年末までを目指していた上場は見送られるとの観測もあったが、チェスキー氏は「年内上場の可能性を否定しない。約束もしない」と話している。