トランプ関税、経済も人も存在しない土地も対象 無人島や軍事基地も

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ヤンマイエン島の気象観測所。定住者のいないノルウェーの小さな島も米政権が掲げる関税政策の対象となった/Heiko Junge/NTB Scanpix/AP/File

ヤンマイエン島の気象観測所。定住者のいないノルウェーの小さな島も米政権が掲げる関税政策の対象となった/Heiko Junge/NTB Scanpix/AP/File

ソウル(CNN) トランプ米大統領が2日に発表した広範囲にわたる関税は、経済面での大国だけでなく小国も対象としている。実際、ホワイトハウスが示したリストには、経済も人もまったく存在しない土地が複数挙げられている。

例えば、南インド洋に浮かぶオーストラリア領、ハード島とマクドナルド諸島には10%の関税が課された。

米中央情報局(CIA)の「ザ・ワールド・ファクトブック」は、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界遺産に登録されているこの無人島を「80%が氷に覆われ」「荒涼とした」「小さく」「岩だらけ」の島と表現している。

この地での経済活動は1877年に実質上、終了した。ゾウアザラシの油の取引が終了し、漁師が去ったためだ。

「トランプ関税」で特に大きな打撃を受けている地域の一つが、カナダのニューファンドランド州に近いフランス領サンピエール島・ミクロン島だ。ファクトブックによれば、この島は人口約5000人で、「北米でかつて広大だったフランス領の唯一のなごり」だという。輸出品は「加工甲殻類、貝類」で、米国の50%もの関税の対象となっている。これはフランスが欧州連合(EU)加盟国として直面している20%関税をはるかに上回る。

サンピエール島・ミクロン島と同水準の関税に直面しているのは、南アフリカに囲まれたレソトだけだ。ファクトブックによると、人口220万人の同国の輸出額は年間9億ドル(約1320億円)相当で、「ダイヤモンド、衣類、ウール、電力機器、寝具類」といった輸出品の20%を米国に送っている。これらには今後50%の関税が課される。

ある意味で、トランプ政権は政府と米国の国家安全保障にとって非常に重要な地域も攻撃している。

英国領インド洋地域には10%の関税が課される。この地域の住民は、ディエゴ・ガルシア空軍基地に駐留する米英の軍人と請負業者約3000人のみだ。ファクトブックによれば、主要な輸出品は魚類だが、誰が漁業をしているのか(あるいは誰がそれを買うのか)は不明だ。

北太平洋のマーシャル諸島には8万2000人が居住している。弾道ミサイルのテストと追跡を支援するクワジェリン米陸軍基地があり、米政府は自由連合盟約に基づきマーシャル諸島の防衛に責任を負っている。同諸島にも10%の関税が課される。

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