トランプ氏を「ローマ皇帝」になぞらえたコスタリカ元大統領、米国がビザ取り消しか
(CNN) 中米コスタリカの元大統領でノーベル賞受賞者のオスカル・アリアス氏はこのほど、米国に入国するためのビザを取り消されたと明らかにした。
84歳の同氏は、ビザを無効にされた理由は分からないとしながらも、米国にはそうした決定を下す権利があると認めた。
アリアス氏が所属する国民解放党のミゲル・ギレン書記長によれば、アリアス氏はビザ無効の通知を電子メールで受け取ったという。
アリアス氏は1日の記者会見で「私のビザを取り消すことが何らかの報復の産物なのかどうかは分からない。というのも私は思ったことを発言し、その内容を書き残してもいるから」と述べた。
この数週間、アリアス氏はソーシャルメディアへの投稿で、トランプ米大統領とその政策を批判していた。
ある投稿ではトランプ氏を「ローマ皇帝」になぞらえ、他国に指図しているとの見解を表明。また別の投稿では、トランプ氏とバンス米副大統領がウクライナのゼレンスキー大統領を侮辱、脅迫していると非難した。これは2月にホワイトハウスで行われた両首脳の会談での過熱ぶりを受けてのもの。
「何者かが報復によって私を黙らせようとしても、当然ながらそんなことはできない」。アリアス氏は1日にそう述べた。
CNNは米国務省にコメントを求めている。
アリアス氏は1986~90年と2006~10年にコスタリカの大統領を務めた。
また1987年にはノーベル平和賞を受賞した。80年代の中米紛争の終結に向けた交渉で果たした役割が評価された。