米大使館、各国の請負業者にDEI廃止を要求 従わなければ不払いも
ロンドン(CNN) 世界各国の米大使館がそれぞれの業務請負業者に対し、多様性・公平性・包摂性(DEI)の取り組みを行っていないことの確認を求める通知を送った。DEIは人種や性別に基づく優遇措置を禁じたドナルド・トランプ大統領の大統領令に違反するとしている。
CNNは、在デンマーク米大使館から送付された確認書の書式を参照した。それによると、米国務省の業務を請け負う業者は全て、そうした確認が「米政府の支払い決定において重視される」ことにも同意する必要がある。
米国内ではトランプ政権が政府機関のDEIの取り組みを廃止させ、米国企業に対してもDEIポリシーの変更や廃止を求める強い圧力がかかっている。
しかし大使館の通知は、トランプ政権が国境を越えてDEI壊滅運動に乗り出したことを物語る。
フランスのCNN提携局BFMTVが入手した通知は、トランプ氏が1月に署名した大統領令について、「国籍や国を問わず、全てのサプライヤーとサービス事業者に適用される」と通告する内容だった。
この通知は複数のフランス企業に送付されたといい、各社に対して添付の確認書に署名するよう要求。「この文書への署名に同意しない場合は、詳しい理由をお知らせいただければ、法務に伝えます」と続けていた。
米国務省のタミー・ブルース報道官は3月31日、今回の通知について「大統領令を順守させるための取り組みであり、基本的には各国の領事館と大使館に対する自己証明の声明」と記者団に語った。
ベルギー政府は声明を発表し、通知を受け取った企業に対する「法的影響」について調査していると説明。「これは原則のみの問題ではなく、法的妥当性の問題でもある。米大使館はその行為においてベルギーの法律に従わなければならない。もし、多様性や包括性に尽力しているという理由のみで契約を打ち切られるのであれば、外交関係に関するウィーン条約に違反する可能性がある」と指摘した。
欧州連合(EU)の執行機関、欧州委員会の報道官は、「我々は職場の多様性と包括性を推進する組織を支持する。それが人材を引き付け、創造性と革新性を高めると確信している。例えば我々には、企業の取締役会におけるジェンダーバランス促進を促す法律がある」とCNNにコメントしている。