北朝鮮、軍事パレードで新型ミサイル公開 世界最大級のICBMか
香港(CNN) 北朝鮮は10日、朝鮮労働党の創立75周年を記念する軍事パレードを実施し、世界最大級とみられる新型の弾道ミサイルを公開した。
記念式典とパレードは平壌市内で約2時間にわたって開催され、同日夜に国営テレビで放映された。
パレードのクライマックスで、11軸の車両に載った巨大なミサイルが登場した。アナリストらによると、このミサイルを使った発射実験は確認されていないが、複数の弾頭を搭載できる液体燃料方式の大陸間弾道ミサイル(ICBM)とみられる。
北朝鮮が2017年に発射した米本土に到達可能なICBM「火星15」をさらに大型化したタイプと考えられる。
軍事パレードに登場した戦闘用車両/Korean Central TV
アナリストらの事前予想では、このパレードで固体燃料のミサイルが公開される可能性も指摘されていた。固体燃料方式は液体燃料のトラックを同行させる必要がなく、偵察衛星に発見されずに素早く発射できるという利点がある。
パレードではこのほか、新型の潜水艦発射ミサイルや戦車、防護服なども公開された。
演説を行う金正恩朝鮮労働党委員長/Korean Central TV
金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長はパレードに先立つ演説で、今後も自衛手段として抑止力の強化を図ると強調。最近の水害被害や新型コロナウイルスと闘ってきた国民、軍に感謝すると述べ、涙をぬぐう仕草を見せた。また、北朝鮮では新型ウイルス感染による死者が1人も出ていないと改めて強調した。イベント参加者の中に、マスクを着けた人の姿はみられなかった。