北朝鮮は核計画を継続、核の小型化で進展 国連報告書
国連(CNN) 国連の専門家パネルがまとめた非公開の報告書の中で、北朝鮮は引き続き核計画を進めていると指摘した。複数カ国の見解として、小型の核装置を搭載した弾道ミサイルの製造で進展があったと報告している。国連の外交官がCNNに明らかにした。
報告書は、北朝鮮に対する制裁の履行状況を監視する目的で国連が任命した独立系の専門家パネルがまとめ、国連安全保障理事会の15カ国に提出された。この中で複数の国が、「弾道ミサイルの弾頭に収まるよう小型化した核装置を恐らく開発した」との見解を示している。
専門家パネルは北朝鮮にアクセスできないため、情報収集は国連加盟国に依存している。
報告書では、北朝鮮が依然として国連の制裁に違反していると結論付け、「北朝鮮は、高濃縮ウランの生産や軽水実験炉の建設などの核計画を継続している」と指摘。加盟国のうち1国は、北朝鮮が核兵器の製造を続けているとの見方を示した。
さらに、「(北朝鮮が)突入補助装置や複数弾頭システムの開発といった技術的進歩を取り入れる目的で、一層の小型化を進展させようとする可能性がある」とした。
北朝鮮は2018年5月に、主要核施設に通じるトンネルを破壊すると表明していたが、報告書では、トンネルの入り口が破壊されたのみで、完全に破壊された形跡はないと結論付けた。
ある国は、核実験に必要なインフラは3カ月以内に再建できると推定している。
北朝鮮国内での核実験は、2017年9月以来、確認されていない。