ウィーン銃乱射テロでISISが犯行声明 オーストリアやスイスで逮捕者
ウィーン(CNN) オーストリア首都ウィーンの市内6カ所で2日夜に起きた連続銃撃事件で、これまでに確認された死者は少なくとも4人、負傷者は22人になった。
事件に関連して3日、過激派組織イラク・シリア・イスラム国(ISIS)がメッセージングアプリのテレグラムに犯行声明を掲載し、銃撃犯は機関銃を含む銃2丁とナイフ1本を使って襲撃したと主張した。
銃撃事件は市内6カ所で連続して発生した。負傷した22人のうち1人は警察官で、手術を受けて容体は安定している。
クルツ首相はCNNの取材に対し、オーストリアはテロと戦うだけでなく、テロの背後にある思想とも戦うと強調した。
クルツ首相によると、銃撃は男1人の単独による犯行だったと思われる。当局は先に、別の銃撃犯が逃走した可能性もあるとの見方を示していた。
事態はほぼ収拾されたとクルツ首相は述べ、犯行に加担した者がほかにいなかったかどうか当局が調べていると説明。「我々は過去24時間で14人を逮捕した」「男が広範な組織の一員だったのかどうかは数日中に分かるだろう」とした。
クルツ首相によると、銃撃犯はオーストリア生まれで、家族は北マケドニア系だった。「男がイスラム国(ISIS)の支持者だったことは分かっている」という。
当局によると、銃撃犯はオーストリア人のフェイズライ・クイティム容疑者(20)。国営APA通信によれば、クイティム容疑者はISISに加わるためにシリアへ渡航しようとしたとして2019年4月に禁錮22カ月を言い渡され、同年12月に仮釈放されていた。
スイスの警察は今回の事件に関連してスイス人2人を逮捕した。クイティム容疑者との関係は確認されていない。