ロシア全土で反政権活動家ナバリヌイ氏支持のデモ、2000人以上拘束か
(CNN) ロシアの反政権活動家アレクセイ・ナバリヌイ氏が帰国直後に拘束されたことに対し、同国全土で23日、支持者らが抗議デモを展開した。現地からの情報によると、同氏の妻ユリアさんを含め、デモ参加者2000人以上が拘束された。
首都モスクワ中心部のデモ会場付近で撮影された映像には、地下鉄駅の入り口で警官に止められ、警察車両へ連行されるユリアさんの姿が映っている。
ユリアさんはインスタグラムに、集会での自身の写真と参加者らへ向けた感謝の言葉を投稿していた。その後30分足らずのうちに、警察車両の中で撮ったという写真を投稿した。
ナバリヌイ氏が設立した「反汚職基金」のツイートによると、ユリアさんは23日中に解放された。
同氏自身は17日にモスクワの空港から連行され、今も拘置されている。
モスクワのデモで警察に拘束される人々/Kirill Kudryavtsev/AFP/Getty Images
人権監視団体「OVDインフォ」によれば、この日は100近くの都市で2100人以上、モスクワ市内だけで500人以上が拘束された。
特にモスクワと西部サンクトペテルブルクでは大規模なデモが実施された。モスクワ中心部のプーシキン広場では、参加者数千人が横断幕を掲げて「プーチン(大統領)は盗人」などと唱えた。大半の参加者は、新型コロナウイルス感染対策のマスクを着けていた。
機動隊が警杖(けいじょう)を使って排除を図り、「これは違法な集まりだ」とする大音量のメッセージを繰り返し流した。内務当局はデモ開始の40分ほど前に、市内で約4000人の参加者が集まっているとの声明を出していた。
在モスクワ米大使館や、欧州連合(EU)のボレル外交安全保障上級代表らはロシア当局の対応に懸念を示し、抑圧的だと非難する声明を出した。