中国、砂漠地帯に米軍艦の模型を建設
(CNN) 中国軍が北西部・新疆地域の砂漠地帯に、米海軍空母などの軍艦をかたどった模型を建設していることが分かった。民間の非営利団体「米海軍協会(USNI)」による宇宙技術企業マクサーの衛星画像の分析で明らかになった。目標攻撃訓練に使用する目的の可能性があるという。
USNIによると、衛星画像にはフォード級空母の実物大の輪郭や、少なくとも2隻のアーレイ・バーク級誘導ミサイル駆逐艦の形状とみられるものが写っている。場所はタクラマカン砂漠にある新たな試射施設。
USNIとマクサー・テクノロジーズによると、この施設は弾道ミサイル実験に繰り返し使用されてきた。
USNIは新たな試射施設について、「中国が引き続き対空母能力に焦点を当て、米海軍艦に重点を置いていること示すものだ」と報告している。
世界各国の軍は観光名所や軍艦、空母など、実世界の目標物に見立てた模型をつくることが多い。
中国の対艦ミサイルプログラムは人民解放軍ロケット軍(PLARF)が監督している。CNNは中国の外務省や国防省にコメントを求めている。
中国の軍事・安全保障の動向に関する米国防総省の最新の報告書によると、中国は急速に軍備を増強している。PLARFは試験や訓練を目的に、2020年だけで250発以上の弾道ミサイルを発射しており、これは他の全ての国を合わせた発射数よりも多いという。