アルジャジーラ記者射殺の弾丸、米が分析へ
エルサレム(CNN) パレスチナ自治区で5月、中東の衛星放送局アルジャジーラの女性記者がイスラエル軍による急襲作戦の取材中に撃たれて死亡した事件で、パレスチナ自治政府のハティーブ検事総長は2日、弾丸の分析を米国に委託すると発表した。
アルジャジーラの記者でパレスチナ系米国人のシリン・アブアクレ氏は5月11日、ヨルダン川西岸ジェニンで撃たれて死亡した。
パレスチナ自治政府とアルジャジーラはイスラエル軍が意図的に同氏を射殺したと非難したが、イスラエル軍は予備調査の結果として、無差別に発砲したパレスチナ武装勢力か、同勢力と交戦中だったイスラエル兵のいずれかの銃弾が命中したと主張した。
パレスチナ自治政府は弾丸の分析について、イスラエル側に公正な捜査ができるとは思えないと主張し、引き渡しを拒否していた。
ハティーブ氏によると、分析はエルサレムの米大使館で行われる。米当局からは、弾丸をイスラエル側に渡さないとの確約を得ているという。
分析結果が出れば、アブアクレ氏がだれに射殺されたのかを正式に断定できる可能性がある。
これまでにCNNを含む報道機関が実施した少なくとも5件の調査で、弾丸はイスラエル軍の部隊がいた場所から発射された可能性が指摘されている。