ロシア、オデーサ港をミサイル攻撃 前日にウクライナと穀物輸出再開で合意
(CNN) ウクライナとロシアは22日に黒海の港湾からの穀物輸出再開に合意したが、翌23日、ロシアのミサイルがウクライナ南部のオデーサ港を直撃した。
オデーサ軍政の報道官は、ミサイル2発がポンプ場など港のインフラに命中し、別の2発がウクライナの防空システムによって撃墜されたと述べた。死傷者はなく、保管されていた穀物にも被害はなかったという。
攻撃の前日には、ウクライナとロシアの閣僚がトルコのイスタンブールで国連とトルコの仲介により、戦争に端を発する世界的な食糧危機を緩和するために、黒海沿岸のウクライナの港からの穀物輸出を許可する協定に署名していた。
ウクライナのオレクシー・ゴンチャレンコ議員によると、オデーサでは少なくとも6回の爆発音が聞こえたという。ゴンチャレンコ氏はCNNに「ロシアは穀物輸出に関する協定に合意したが、その直後に攻撃した。ロシアは引き続き世界の食糧安全保障を脅かしたいのだ」と語った。
22日の協定では、ウクライナにとって最も重要な輸出品である穀物と油糧種子の安全な輸送を可能にするために、黒海の港湾封鎖を解除することを約束していた。
ロシアはこれまで海上輸送を妨害している。そのため、膨大な量のウクライナ産の穀物が港に滞留し、こうした穀物に依存している多くの国々に輸出されていない。
トルコのアカル国防相は23日、ロシアが今回の攻撃に「全く関与していない」と主張していると述べた。アカル氏はまた、ウクライナから攻撃について報告を受けた後「ウクライナのレズニコウ国防相と電話で話をした」と述べた。