イスラエル、ガザを空爆 「イスラム聖戦」の幹部など10人死亡
エルサレム/ガザ(CNN) イスラエル軍は5日、パレスチナ自治区ガザ地区で武装組織「イスラム聖戦」を標的にしたとする攻撃を実施した。イスラエルとパレスチナ武装組織の間では引き続き緊張が高まっている。
イスラム聖戦は声明で、幹部の1人のタイシール・ジャバリ氏が殺害されたと明らかにした。ジャバリ氏はイスラム聖戦の軍事部門「クッズ旅団」の司令官で、軍事評議会のメンバーでもあったという。
パレスチナ保健省によると、5歳の少女や23歳の女性を含む少なくとも10人が死亡し、75人が負傷した。イスラエルは死者の大半は戦闘員だと主張している。
ガザ地区のCNNプロデューサーは、攻撃を受けた「パレスチナ・タワー」と呼ばれる建物から医療関係者が遺体2体を運び出す様子を目撃した。
イスラエル軍によると、今回の攻撃の主な目的はジャバリ司令官に対する先制空爆、およびイスラエル軍への攻撃に向かっていた2個対戦車部隊を攻撃することにあった。
イスラエル軍報道官は5日夜の記者団との電話で、空軍による今回の作戦実施に先立ち、両部隊を数日間追跡していたと説明。イスラエルとガザを隔てるフェンスに両部隊が接近するなか、イスラエルは数日にわたり差し迫った脅威にさらされていたと付け加えた。
一方、イスラム聖戦は報復を言明。同組織の報道担当者は中東の衛星放送局アルジャジーラに対し、「すべての選択肢が開かれている。ガザでもその外でも、パレスチナの抵抗運動が持つすべての手段を駆使する」と述べた。