占領地域でロシア編入問う住民投票、欧米は「偽り」と批判 ウクライナ

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ロシア編入の是非を問う住民投票の投票所前を歩く「ドネツク人民共和国」の兵士/Alexander Ermochenko/Reuters

ロシア編入の是非を問う住民投票の投票所前を歩く「ドネツク人民共和国」の兵士/Alexander Ermochenko/Reuters

(CNN) ロシアの占領下にあるウクライナの4地域で、ロシアへの編入の是非を問う住民投票が始まった。各地域の分離主義勢力の指導者が明らかにした。

一連の住民投票は国際法上違法であり、欧米やウクライナからは「偽り」の投票と批判する声が上がっている。投票により4地域のロシア併合への道が開かれる可能性があり、そうなればロシアはウクライナの反攻をロシアそのものに対する攻撃と位置づけることが可能になる。

こうした動きがロシアに戦争をエスカレートさせる口実を与える可能性もある。ロシアはこのところ失速が目立ち、今月にはウクライナが数千平方キロの領土を奪還した。

ロシアのプーチン大統領は21日の演説で、領土の一体性が脅かされていると見なした場合は「使える手段をすべて行使する」と述べ、核兵器使用の可能性を示唆していた。

住民投票は5日間にわたって行われる予定。自称「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」、南部ヘルソン、ザポリージャ両州のロシア支配地域の親ロ派当局者が実施を要請したもので、投票用紙の文言は地域によってやや違いがある。この4地域はウクライナの領土の約18%を占める。

今回の住民投票は軍事占領下で実質的に銃口を突きつけられた状態で行われる。ウクライナ政府や欧米諸国は、住民投票の計画を強く非難。欧州連合(EU)は投票結果を認めない方針を示し、新たな対ロシア制裁の準備を示唆している。

英国のシモンズ駐ウクライナ大使は23日、ツイッターで、今回の分離独立投票は「偽り」であり、結果は「ほぼ確実にもう決まっている」と指摘した。

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