ロシア実業家、米選挙への介入認めたか SNSのコメントで
(CNN) ロシアのプーチン大統領に近い新興財閥(オリガルヒ)のエフゲニー・プリゴジン氏が7日、SNS「テレグラム」に投稿したコメントで、米国の選挙にロシアが介入していることを認めたと受け止められる発言をした。
プリゴジン氏はロシアの選挙介入疑惑についてジャーナリストから質問を受けた。これに対し、あえて「慎重」に、あいまいさを残して答えるとしたうえで、過去と現在の介入を認め、今後も続けると表明した。
「慎重に、精密に、外科的」に独自の手法を使い、的を絞って「腎臓と肝臓を一度に切除する」とも表現した。
プリゴジン氏はプーチン氏が信頼する取り巻きの一人。政権のイベントなどでケータリングを請け負ってきたことから「プーチン氏の料理長」とも呼ばれる。
ロシア政府のポストには就いていないが、政権に近い人物が米選挙への介入を認めたのは初めてとされる。
コメントがどの程度真剣だったのかは不明だが、同氏はすでに、米選挙への介入で知られるロシア企業に出資したとして、米国の制裁対象となっている。また2018年には、ロシアの介入を調べていたマラー特別検察官に、米国への詐欺共謀の罪で起訴されていた。
ロシア政権は少なくとも16年以降、介入を繰り返してきたとされる。民間の研究者らが先週語ったところによると、ロシアの工作員は今回、極右メディアを使ってジョージア、ニューヨーク、オハイオ、ペンシルベニア各州の民主党候補者らに対する誹謗(ひぼう)中傷をあおってきたとみられる。
プーチン氏をはじめとするロシア当局者らは、一貫して介入を否定している。