タイ洞窟から生還の少年、サッカー留学先の英国で死去 17歳
ロンドン(CNN) 2018年にタイ北部で水没した洞窟の中に3週間近く閉じ込められ、世界中が見守る中で救出された少年12人のうちの1人、ドゥアンペット・プロムテープさん(17)が英国で死亡した。英国とタイの当局が15日に発表した。
ドゥアンペットさんは英イングランドのレスターシャーにサッカー留学していたが、地元警察によると、12日に病院に救急搬送された後に死亡した。
洞窟から救出された後のドゥアンペットさんと親族ら=2018年7月/Sakchai Lalit/AP
タイ政府はフェイスブックの投稿で、ドゥアンペットさんが事故死したと説明し、タイ北部チェンライにあるドゥアンペットさんの自宅は悲しみに満ちていると伝えた。
奨学金を通じてドゥアンペットさんのサッカー留学を支援したタイの非営利組織(NPO)は15日、「ドゥアンペット・プロムテープさんの死去に哀悼の意を表します」と述べ、ドゥアンペットさんの写真を掲載した。
18年夏、ドゥアンペットさんを含む少年12人とコーチの男性がいたチェンライの洞窟は、川の増水によって外部から切り離された。救出のために国際救助隊が編成され、ダイバーが潜水作業を展開。少年たちにダイビング器材を着けさせて狭いトンネルをくぐり抜け、全員を無事救出した。
2018年、約3週間にわたる救助活動の末に子ども12人とコーチの男性が救出された/Thai Navy Seals
当時、一緒に洞窟から救出された少年の1人は、ドゥアンペットさんの死を知らされ、フェイスブックにこう書き込んだ。「僕たちは生きるか死ぬかの状況を一緒に乗り切った。あの時君は言ったね。いつか僕は国を代表する選手になるから見ていてと。君ならできると信じていたよ。英国に行く前に最後に会ったとき、帰国する頃にはサインをねだるかもと僕は冗談めかして言った。安らかに眠ってください。僕たち13人はずっと仲間です」